私は、埼玉工業大学の卒業生として初めて本学工学部の教員になり、現在は後輩でもある学生の指導を行っています。2011年に母校である本学の専任教員に就任するかの選択を迫られたとき、自分が指導する学生が私の後輩になるという、埼玉工業大学の他の先生方には無い見方ができることに大きな魅力を感じて、それまで所属していた企業を辞めて母校に戻る決断をしました。
しかし、教員になったのはいいものの、当初は自分にできることは限られていました。今も、ひとりでできることは本当に限られていますが、大学に来た最初の頃はそのような考えがとても強く、大変辛く苦しい時期も経験しました。
「できます、なりたいと思えば努力すれば絶対なれます。」
この言葉は、40年あまりの私の人生において一緒に仕事をしてきた仲間のうち、最も信頼し尊敬できる方が退職される時に言ってくれた言葉です。自分の本心が望むのであれば、これまでの経験を糧にさらなる上を目指して行動する必要があります。そのためには周りの多くのサポートが必要です。しかし、サポートをする人が誰でも良いという訳ではありません。指導者に恵まれ、真の指導者に巡り会わないとその達成は叶いません。
「初段がいくら集まったって、たったひとりの七段には絶対に敵わない。」
研究は、常に「オンリーワン」であることが求められます。しかしその殆どは「結果的オンリーワン」という名の偽物であり、「偽物のオンリーワン」に誰も見向きすらしません。世間を振り向かせ、社会から認められる大学として成長し続けなければ、大切な埼玉工業大学の学生達を守ることができなくなります。そのようなことがないように私たちは、常に「真のオンリーワン」を目指さなければなりませんし、「真のオンリーワン」は自然と「世界No.1」の地位に達するのだと、私の指導者であった教授はよく言っていました。私は「真のオンリーワン」を必ず目指すべく、学生を指導する立場となった今、その責任を痛感しながら学生の指導や研究を進めています。私なりに色々と考えながら、ひとつの研究室を預かる身として、日々奮闘しながら活動しています。私なりの考え方は、松浦研究室の理念としてコンテンツにまとめましたので、是非そちらも眺めて頂ければと思います。
将来を担う学生の皆さん、是非私と一緒に、世界を「あっ!」と驚かせるような研究成果を出して、社会に貢献していきませんか?
学校法人智香寺学園 埼玉工業大学
工学部 生命環境化学科
大学院工学研究科 生命環境化学専攻
大学院研究教育担当資格:博士マル合(Dマル合)教員
教授 松浦 宏昭(Hiroaki Matsuura, Prof. Dr.)